体験するのは、お昼ご飯づくり。七輪の火を使い、お釜で炊くごはんと、囲炉裏で作るきのこ汁。さらに、匹見ならではの猪肉も焼いていきます。作る前から、絶対に美味しいと確信できるメニューに浮き足立ってしまいますが、この後、コンロのない台所の大変さを知ることとなるのです…まずは、笹茶の準備です。家の裏の林へ行き、笹の葉を収穫する所から、はじまります。なるべく枯れたり傷がついてない笹を選ぶのがポイント。採った笹をきれいに洗い、火で炙ってから煎じます。
ガスはありません。お湯を沸かすにも、煮炊きをするにも、まずは木を斧で割り、七輪にくべられるサイズにする所から。使用して炭になった木片に新聞紙で火をつけ、徐々に大きくしていきます。囲炉裏にも火を移し、空気を送れば火柱が立つほどに。
鍋に火が通るまで、菰編み台(こもあみだい)という道具を使って藁編みを体験。単純作業ですが、積み重ねることで長さが出て、品物になっていきます。まるで、何かの教訓のよう。そうしているうちに、台所からご飯が炊けるいい香りがしてきました…!
笹の収穫や薪割りからスタートし、たくさんの工程を経て、できあがった食事。手間の数ほど、気持ちも込もって…達成感すらあります。おいしくないはずが、ありません!いろりを囲んでみんなで食べれば、自然と笑顔がこぼれます。